きなこ猫のスッキリ生活

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アニメーターに学ぶオリジナルキャラの作り方!第1回キャラデザ講座

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プロのアニメーター井関修一氏による「短期集中キャラクターデザイン講座」を2015年12月から2016年1月の間受講しました。

オリジナルキャラの作り方や絵の描き方を学ぶことができる講座です。

内容を備忘録として自分なりにブログにまとめていこうと思います。毎回授業のボリュームがすごいので今回は第1回について紹介します。

講座の値段は、1時間30分の講義が全4回で15,000円でした。(3,750円/1回)

井関さんのキャラクターデザイン講座は、以下のような目的を持った人におすすめです。

  • いきいきしたオリジナルキャラを描きたい人
  • キャラクターデザイン(キャラデザ)に興味がある人
  • アニメーターになりたい人

私は個人的に井関修一さんの絵が動画で大好きになったという不純な動機で申し込みました。(すみません。でも絵は純粋に上手くなりたいと思っています)

価格については大好きなアニメーターさんに自分が描いた宿題の絵を見てもらえて、アドバイスがもらえるなら値段相応だと思いました。でも興味ない人なら申し込まなかったです。

井関 修一氏とはエロかっこいい作画技術をもつ現役アニメーター

エヴァンゲリオン新劇場版Qの画像

井関修一さんとは1985年6月4日生まれの男性で、現役のアニメーターです。東京藝術大学を卒業後アニメーターになり、「新世紀エヴァンゲリオン」「ふしぎの海のナディア」「トップをねらえ!」などが代表作の株式会社ガイナックスで動画を担当していました。

その後、庵野秀明さんが設立したアニメ制作会社である「スタジオカラー」に移籍し、2012年「ヱヴァンゲリヲン新劇場版Q」の動画を担当しています。

2013年の「よんでますよ、アザゼルさん。Z」2話で原画デビュー、「キルラキル」ではメインアニメーター並の活躍だったようです。

受講のきっかけは井関さんキャラデザの「ME!ME!ME!」

日本アニメーター見本市ME!ME!ME!イラスト画像

スタジオカラーとドワンゴが贈る短編映像WEB配信アニメーション「日本アニメ(ーター)見本市」で、井関さんがキャラクターデザインと作画監督を務めた「ME!ME!ME!」は海外からも注目され、高い評価を得ています。

私はずっと「ミーミーミー」って読んでいたのですが、「メメメ」って読むんですね。

「アニメと音楽のシンクロ」をテーマにしている「ME!ME!ME!」の原画枚数は約3,000枚で、6分23秒の長さで普通のTVアニメ1本分(20分程度)の枚数に匹敵するそうです。

私はこの「ME!ME!ME!」が本当に大好きで何回も見ていました。まずキャラクターが可愛くて色っぽいし、色の配色もすごくおしゃれです。変な所からビームが出るのはちょっと笑いましたが(笑)

ストーリーは 内容が過激すぎるためブラウザのみの視聴となりますが、グロとエロとメカのカッコよさを織り交ぜた刺激的な映像に楽曲の「ME!ME!ME feat.Daoko」の世界観がぴったりで何度でも見たくなります。

GIRL」のキャラクターデザインと作画監督も井関修一さんです。この作品も世界観がかわいくて大好きで、CDが動画付きだったので買ってしまいました。

Palmieパルミー生放送授業の受講画面の説明

Palmieパルミー生放送授業の受講画面の画像

パルミーとはイラストやマンガの描き方が無料で学べる動画サイトです。

生放送の動画は10分前からログインできるようになっていて、このような画面になります。(生放送の画面とは多少違います)

  1. 生放送講座…動画が見れる
  2. 講座資料…動画の内容に沿った資料
  3. ノート…授業でメモができる
  4. コメント・質問…タイムラインにコメントと質問が投稿される
  5. タイムライン…生放送中に会話するには少し時間差がある
  6. チャプター…録画後、目次別に見たい部分が見れる

講座の内容は後日録画でも見れるようになっていて、全講座が終了した後も2ヶ月間は見ることができます。

生放送なので授業中いつでも先生に質問をチャットで送る事ができるようになっていて、動画と講座資料を同時に見る事ができます。

生放送中に質問を送っても向こうで見れるまでに多少時間差があるみたいでした。

真ん中の位置にカーソルを持ってくると、動画を大きくしたり資料を大きくしたりできるようになっています。

クリップスタジオペイント期間限定版が先着200名にプレゼントと書いてあったので「そんなに受講者が来たら私の絵なんて見てもらえないかも…」と思いましたが、実際の受講者数は30~40人位だったようなので、1人1人マンツーマンでアドバイスがもらえる贅沢な授業になりました。

第1回:キャラクターデザインの講義

キャラクターデザイン講義の講師紹介イラスト画像

始まる前は初めての生放送講座に画面の前で緊張していたのですが、動画に移った2人の方がガッチガチに緊張していたのでリラックスして受講できました。

授業はパルミー運営者の伊藤貴広さんと講師の井関さんの2人で進めていきます。伊藤さんずっとADっぽい人だと思っていてごめんなさい。

第1回目は操作説明と自己紹介から始まり、講座の内容は大きくわけて4つありました。

①アニメ業界の説明とアニメーション制作の流れ

アニメ製作は1人ではできないので 共同制作が必要不可欠です。

アニメの作業工程は以下の順番で進んでいきます。

  1. 企画…クライアント・作品タイトル・商品・予算
  2. 脚本…原作・台本・ストーリー
  3. 設定…キャラクターデザイン・イメージボード
  4. 絵コンテ…全体のストーリーの流れを作る
  5. レイアウト…絵コンテやキャラクターデザインを元に画面構図を決める
  6. 原画…作画のキーポイント(見せ場)を作る
  7. 動画…クリナップ・中割り(動きをつける)
  8. 仕上げ…セル・色割り
  9. 撮影…セルと美術(背景)を組み合わせて映像に変換
  10. 編集…全ての映像を組み合わせる
  11. ダビング…映像と声優のアフレコ、音を組み合わせる

 アニメーターは6と7の原画と動画の人をいい、動画から原画にステップアップしていくようです。

作画監督は設計図になる元絵を描き起こしたり、動画や原画の総監督のようなことをする人で、動画や原画の下積みをしてなれるようです。

今回の授業では作画監督になったつもりでキャラクターデザインをしていきます。

②井関さんのキャラクターデザイン実践

パイナップルの画像

授業では女の子をテーマにオリジナルキャラを描きます。その理由は3つです。

  1. 商品で売れるのは女性キャラクターが多い
  2. 女性は美術作品の1つなので描ける事は必須
  3. 可愛い女の子が描ける人は何でも描ける

女性が描ける人は何でも描けるというのは某有名アニメーターの言葉だそうです。

テーマは伊藤さんが思いついたパイナップルで井関さんが即興でキャラクターデザインをしてくれました。

井関さんはクリップスタジオペイントを使うのが初めてだったみたいで苦戦していました。関節を丸く描くラフから下書きをして描いていましたよ。

そんな苦戦中の井関さんに伊藤さんが「パイナップルチョイス失敗しました?それはパルミーちゃんではないんですよね?」といじっていたので結構ドSなのかなと思いました。(※パルミーちゃん:パルミーのイメージキャラで高木正文さんがデザイン)

井関さんがキャラクターデザインをする上で一貫して重要と言っていたことは「オリジナリティーのあるシルエットを作る」ということです。

クライアントは自分では思いつかない事や、かっこいいもの可愛いものを求めているのでそれを提案することが大切なのだそうです。

③オリジナリティーのあるキャラクターデザインの作り方

電車の吊革の画像

キャラクターデザインにどうやったらオリジナリティーが出せるかというポイントをまとめました。

  • デザイン…パイナップルであればパイナップルの写真を調べて、表面はどんな形になっているかを見て服の模様に持ってきたりする
  • 色気…足を見せたり肌を見せる露出を入れて、色気を入れるようにする。美しいものを描く意識が大切
  • オリジナリティー…いろんなものを見て観察する。アニメやキャラクターなどをみて「自分ならもう少しこう描くのにな」というイメージトレーニングをする事が大切

キャラクターデザインはシルエットと頭のひねり方が大切ということです。「なぜこういうデザインにしたのか」を答えられるようにするといいそうです。

井関さんの色んな絵の講座資料を見ながらこのデザインにした説明をしてもらえるのですが、テーマの取り入れ方は勉強になりました。井関さんはメカの絵が得意というだけあってすごくかっこよかったです。

デザインの引き出しを増やす方法は、例えばメカならペットボトルのデザインを見たり電車のつり革を見て形を覚える癖をつける事や、「このパーツをここに持ってきたらどうだろう」と常に日常の観察力を鍛える事が大切だそうです。

メカや服は動いた時に関節がどうなるかなども想像しているそうです。

注意点として「パクリは逃げ」になるのでダメという事です。

④オリジナルキャラクターデザインの質疑応答

生放送の授業では質問をいつでもチャットに投稿できるので、質疑応答を簡単にまとめました。

横顔が難しいと言っていましたが理由は何ですか?

横顔はバランスが取りにくいので難しい。鼻の位置によって可愛いか可愛くないかが決まるので最後の最後で描いたり修正したりする部分。

アニメで時間がかかる工程は何ですか?

絵コンテ。人数が1~2人と少なく、削る作業が多い絵コンテによってスケジュールがズレたりするので、ある程度の妥協が必要。

キャラクターの描き分けはどうすればいいですか?

シルエットで描き分ける。某監督は同じようなシルエットでは話にならないと言っていた。真っ黒なシルエットでも見分けられると強い。

アニメはオリジナル要素と動かしやすさのどちらを優先しますか?

線の数が重要。少ない方が動かしやすいので、少なくしつつオリジナリティーを出すことが大切。

モチーフを粘土で作るのはデザインの刺激になりますか?

粘土で立体を作ることはすごく刺激になる。2次元では発見できないアングルの発見が3Dではできる。柔らかい考え方をしながら作ることが大切。

キャラクターデザイン講座第1回を受講したまとめ

最後に次回も課題で「女の子」+「クリスマス」をテーマに絵を描く宿題を提出するように言われました。

プロは背景まで描くそうですが、ラフでもいいので女の子の正面を1枚描いてくださいとのことでした。

課題は井関さんも一緒のテーマで描いてくれるので、プロの作品で最後に答え合わせする感じで毎回楽しかったです。

描いた絵は締め切りの日までにメールに添付して送ります。

キャラクターデザイン講座第1回はざっくりまとめるとこんな感じでした。長くなってしまったので第2~4回はまた後日書きます。

ブログでは書ききれない程内容が多いですし、講座資料は見せられないので、講座資料や井関さんの生絵が見たい人は私が払った金額より3,000円安く録画授業が見れるようになったので興味がある人はどうぞ。

私は個人的にすごく勉強になったのでおすすめです。

kinakoneko.hatenablog.com